ふと訪れた場所は、
澄んだ空気を放っていた。
天井が高く、広さのある店内。
モノは少なく、品々をゆったりと眺められる。
一目でわかるほどに、
丁寧に手入れがされていた。
―― そのあとに立ち寄ったのは、
小さなお店。
そこには、大きな外国の人々がぎっしりと並んで座り、
モノや人、言葉のエネルギーが入り混じっていた。
でも、不思議なことに。
店主の放つことばは、
ゆったりと穏やかで、落ち着いていて。
その人から生まれる料理にも
どこか、伸びやかさがあった。
まるで、心に染み入ってくるような時間だった。
まったく異なる空間なのに、
わたしはどちらにも、心が通じる瞬間を感じた。
たぶんそれは、
場所や人の中にある“余白” に
触れられたから。
目で見るものに意識を奪われがちだけど、
そこに映らないものが、たしかにあることを
忘れずにいたいと思う。


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