居心地のよい時間

3 余白と静けさの力

ふと訪れた場所は、
澄んだ空気を放っていた。

天井が高く、広さのある店内。
モノは少なく、品々をゆったりと眺められる。

一目でわかるほどに、
丁寧に手入れがされていた。

―― そのあとに立ち寄ったのは、
小さなお店。

そこには、大きな外国の人々がぎっしりと並んで座り、
モノや人、言葉のエネルギーが入り混じっていた。

でも、不思議なことに。

店主の放つことばは、
ゆったりと穏やかで、落ち着いていて。

その人から生まれる料理にも
どこか、伸びやかさがあった。

まるで、心に染み入ってくるような時間だった。

まったく異なる空間なのに、
わたしはどちらにも、心が通じる瞬間を感じた。

たぶんそれは、
場所や人の中にある“余白” に
触れられたから。

目で見るものに意識を奪われがちだけど、
そこに映らないものが、たしかにあることを
忘れずにいたいと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました